コロナかと思ったら白血病でした。

2020年3月末、急性骨髄性白血病と診断されました。「生きている記録」として日記を闘病ブログにする事にしました。1日1日を大切に生きていきたいです。

7/16/2020 白血病に関する誤解

地固め治療2クール目(20日目)

採血なし

 

 

朝から調子が悪い。

朝の検温で37度あったので、今日はこれから熱が上がるかも。珍しく頭が痛い。身体も背中が異様に痛い。ここまで頑張ったけど、やっぱ白血球が100少なくなっただけで体調が変わるのか。昨日は元気だったのに。

 

今日はベッドシーツ交換の日。交換してくれる業者の人達が作業中にひたすらお喋りしている。マスクをしてても咳をしたり、くしゃみをしたり、大きな声で笑ったりしてるのでこちらは怖い。黙って作業してくれればいいのに。

 

今日は病棟で面会者を2人見かけた。どうやら、この大部屋の一番近くにある個室の家族らしい。2人とも個室の前で静かに下を向いて立っていた。コロナで面会禁止になって以来、面会者を見かける時は患者に異変が起きた時だと分かる。部屋には入れない、でも個室の外で待機してる、という事は、この部屋の患者さんが移植患者で危篤状態なんだろうな、と分かる。

午後になって、例の個室が空室になった。助手さんがバタバタと寝具を片付けていた。ああ、やはり亡くなったんだ、と思うと恐怖と同時にやるせない気持ちになる。今月この病棟で亡くなったのは、私が知る限り2人目。31人しか入れない病棟だと考えると、やはり多い。

 

以前話した事のある、横浜の男性が一時退院から戻ってきた。彼は臍帯血移植しか選択の余地がないという事で「情けないけど怖いんです」と嘆いていた。今なら気持ちが良く分かる。前回の抗がん剤治療でかなり痩せてしまっていたが、さらに痩せたように見えた。最近彼はひたすら早足で病棟を歩いて体力づくりに励んでいる。地固めがもう1クール残っているはずだけど、先日奥さんらしき人と移植の説明を受けていた。今は個室にいるらしい。移植が早まったのだろうか。人の事を気にしてる場合ではないけど、この小さな病棟ではある程度色々と聞こえてきてしまう。先生もあまり隠さない。出来れば1人でも多く助かったという話を聞きたい。

 

白血病は今は治る病気というのは嘘だ。昔に比べたら医療が進歩して助かる人が出てきたので、不治の病ではなくなった、というだけだ。この違いは治療を受けてる者にしてみると天と地の差だ。治療の途中で命を落とす可能性が十分ある事を知って欲しい。治ると保証されてたら喜んで辛い移植も受ける。そうではないから怖いのだ。

 

午後になってやはり熱が出てきた。午後の検温で37.8度。頭が痛い。大量採血は逃れられたと思ったのに、結局ギリ見逃してもらえず血液培養の採血になってしまった。