コロナかと思ったら白血病でした。

2020年3月末、急性骨髄性白血病と診断されました。「生きている記録」として日記を闘病ブログにする事にしました。1日1日を大切に生きていきたいです。

10/28/2020 初外来 day 56

今日は退院後初の外来の日。実は一昨日から膀胱炎のような症状が出てきて、昨日になって悪化、そして夜中から出血が始まった。頻尿と痛みも酷くなってきた。今日が外来の日なので何とかなると思ってたけど出血となると一気に怖くなる。抗生剤で素直に治ってくれるとありがたいけど、入院中に出血性膀胱炎で苦しんでいる人達を見てるので怖くて仕方ない。

 

外来は朝9時半に病院に着いたのに、やっと診察してもらえたのはお昼。ずっと座ってて膀胱が辛かったし、未だに腰が痛くて苦しかった。血液検査の結果もひどく下記の通り。

 

白血球 2700

ヘモグロビン 9.4

血小板 5.5万

 

白血球と血小板が激減。あんなに順調だった白血球に至っては標準に達してない。一瞬もう再発したのかと頭が真っ白になったが、ドクター曰く1週間前にした髄注の影響だろうとの事。白血球がここまで下がるなんて聞いてない。あと、膀胱炎で感染症を起こしてる為、一時的に白血球が下がってる可能性もあるそう。退院して5日でここまで体調が悪くなるなんて、やっぱり退院が早過ぎたのだろうか。

 

感染症対応の為にIgGの点滴をし、膀胱炎の為に漢方と抗生剤をもらってきた。これで少しでも良くなりますように。出血が悪化したら病院に連絡するように言われる。貧血に注意しなければ。

 

結局病院には午後3時半までいた。その間、彼はずっと付き添ってくれて腰をマッサージしてくれた。私を家に送ってくれてそのまま仕事へ。平日で月末なのに本当に本当にありがとう。通院さえ自分で出来ず本当にもどかしい。

10/25/2020 不安 day 53

退院翌日。相変わらず脚が怠くて歩きづらい。髄注から時間が経ってるのに腰もまだ痛い。ついでにお腹の調子も悪い。退院した途端体調が微妙過ぎて全然安心出来ない。とりあえず腰の痛み冷えピタで対応。

 

気付いたら手のGVHDが悪化していた。ヒリヒリして水圧が痛い。退院した日からステロイドが減量になったからだろうか。怠いのは免疫抑制剤が倍量になったせいかもしれない。

 

怠さとお腹の具合のせいで結局全く歩いていない。否が応でも家の階段は上り下りしないといけないのでその分はリハビリになってるかも。お風呂の湯船から出ようとして全然脚が上がらなくて驚いた。

 

退院して嬉しいはずなのに不安でしかない。焦ってはダメなのは分かってるけど、何か安心要素が欲しい。

10/24/2020 退院 day 52

Day 52

 

とうとう退院の日。せっかくのおめでたい日なのに体調は微妙。寝不足だからなぁ。最後の片付けをしたら息切れがすごい事に。

 

昨日の約束通り、出発前にYさんの病室に行って挨拶。色々話した。LINEの交換をして、退院が決まったら絶対に教えて欲しいと伝えた。外来で会えるようにお互い頑張ろうねと励まされた。早く家族に会えるように彼女が退院出来ますように。

 

病棟を出る前に、看護師さん達からたくさんのメッセージが書かれた色紙をいただいた。すごく嬉しい。みんなで病棟の外まで見送ってくれ、ああ、やっと退院するんだ、再入院の手続きをせずにこのまま家に帰れるんだと実感した。

 

家に帰ってきてまず驚いた事。階段を1人で上れない。一時退院の時は大丈夫だったのに。全然脚が上がらない。退院準備で疲れた事もあり怠くてとても疲れた日だった。階段すらまともに上がれなくてこれからちゃんと生活出来るか本当に不安。これから少しずつ少しずつ家の生活に慣れていこう。

10/23/2020 退院前日 day 51

移植入院65日目

2,200歩

 

朝起きてみるとやっぱり左脚が重い。あまり寝れてないから疲れもあるのか。今朝は4時半に起きてしまい、結局それから眠れなかった。

 

明日退院で着る服に悩む。さすがにパジャマ姿じゃ帰れない。しかし、ずっと家にいなかったので、この時期に着れるどんな服があったのか思い出せないのだ。昨日FaceTimeで相談して、今日彼が仕事帰りに持ってきてくれる事になった。女性の多くはウィッグ着用で退院するけど、結局ウィッグをまだ購入出来てないので坊主頭姿で退院する事になる。ウィッグは不自然なものも多いので、退院した後に直接お店に行って似合わせカットしてもらいながら購入する事にした。完全予約制で個室対応なので大丈夫だと思うけど、体力だけが心配。とりあえず来週の土曜日の予約が取れた。浜松町にあって彼が車で連れて行ってくれるから大丈夫なはずだけど、やっぱり外出は緊張するし怖い。

 

リハビリ中、異様に脈拍が高い事に気づく。そういえば朝の検温でも90を超えてた。いつもより20以上高い。免疫抑制剤が増えたせいだろうか。左脚の状態も相変わらずで歩き辛い。退院直前なのに不安にさせないで欲しい。結局こうやって二進一退の状況に慣れていかないといけないんだろうな。

 

今日師長さんと話す機会があったので、ダメ元で退院前に同じ時期に移植したYさんに挨拶出来るか聞いてみた。ちょうど車椅子で移動中だという事なので病棟に戻ってきたら声を掛けますと言ってもらい数分だけ顔を見て話す事が出来た。同じハプロ移植から1ヶ月半経った彼女は歩けなくなっていた。ガリガリだった姿はさらに痩せて、脚が動かなくなり、出血性膀胱炎になってしまって尿管に繋がれた状態だった。とても痛々しい姿で泣きそうになってしまったけど、口調は相変わらず明るく、そして私が回復して退院できる事を本当に喜んでくれた。廊下から私の声が聞こえてくると励みになったと涙ながらに言ってくれ、それがとても嬉しくてまた泣きそうになった。なんて強い人なんだろうと思う。ドナーになってくれた息子さんの為に頑張ろうとしてるのが伝わってきた。また明日退院前に挨拶に来て欲しいと言われ絶対に行きますと約束した。

10/22/2020 髄注再トライ day 50

移植入院64日目

3,100歩

 

夜何度もお騒がせ患者の輸液ポンプのアラームで起こされナースコールをする。聞いてみるともう一人の患者さんもナースコールしてたそう。2人とも耳栓をしてるのに起こされ、当の本人は爆睡で一度も起きないので怒りを通り過ぎて感心してしまう。

本人、回診の時足が痛くて眠れなかったと伝えていて、眠れなかったのはこっちじゃ〜、と同室の患者さんも私と一緒に心の中でツッコミを入れてたに違いない。昼間もよく爆睡してて看護師さんに大きな声で起こされてるから、いつでもどこでも寝れるタイプのようで本当に羨ましい。昼寝ふと彼女のベッドを見たら、大の字になってお腹を出して爆睡していた。なかなかのキャラである意味飽きない。ただ、マスクなしでデイルーム占領して長話は本当にまずいと思う。病院側は注意しても聞かないので半ば諦めてる様子。諦められると他の患者達が困るのだが。

 

血液検査の結果、白血球は正常、ヘモグロビンが9.1と若干減り、血小板が7.7万と低いながらも微増。ヘモグロビンが減ると辛いので、何とか9以上は維持したい。内服に変わった免疫抑制剤血中濃度が低すぎるという事で今日から量が倍に。いきなり倍増して手の震えは大丈夫かな。薬剤師さんが話にきてくれて、免疫抑制剤での手の震えは珍しい副作用だとの事。でもネットで調べると出てくるから報告されてるより一般的な気がする。

 

そして今日は入院中最後の治療となる髄注の日。本来移植の前に行われるべきだったけど失敗したので移植後にやりましょうと言われた治療だ。まず最初に脳脊髄液を採取し、その後微量の抗がん剤を注入する。抹消からでは脳に抗がん剤が行き届かないので脊髄を通して直接注入するのだ。私が患ってる骨髄性の白血病は脳に白血病細胞が転移する事は殆どないらしいので念の為の予防となる。前回あれだけ針を刺されて痛い思いをして失敗だったけど、今回は一発で成功。ただ、尾骶骨をぐいぐい押された感じと右脚全体の痺れがすごい。施術後は枕なしで仰向けに最低1時間安静。何とか痺れは取れたし、副作用である頭痛も特にない。夕方の回診で、採取した髄液に問題は見られなかったと伝えられて一安心。

 

仕事帰りに彼がPCR検査を受けてきてくれると連絡があった。実費で高いのにありがとう。癌患者と同居する人達が無料で何度でも検査を受けられるようになればいいのに。無料じゃなくてもせめて1万円くらいにして欲しい。

 

髄注で腰に鈍痛があるのと脚が怠いので夜は軽めの歩行のみ。無理は禁物。夜寝る時にあまり左脚が上がらない事に気がついた。通りで歩き辛かったわけだ。これも髄注のせいだろうか。

10/21/2020 退院後の生活の説明そして現実 day 49

移植入院63日目

4,300歩

 

今日は、夕方からドクターからの退院後の説明がある日。今週末に退院出来るよう、今日彼は有給を取ってお布団の洗濯をしてくれたらしい。移植後患者が家に帰るには大掃除が必要だから、その準備の為に急遽有給を取ってくれた。バタバタで決まった退院だから無理して週末に帰る必要はないらしいのに、大丈夫だから土曜日に帰っておいでと言ってくれた。いつも本当にありがとう。

 

夕方のドクターの話しは予想以上に落ち込むものだった。移植して退院した患者さんの2〜3割の人が感染症や合併症で病院に戻ってきてしまうという事。まだ急性GVHDの危険性がある事、移植後100日頃から始まる慢性GVHDについて。そして何より落ち込んだのは再発の可能性。私は移植しても再発率の高い染色体異常の白血病の為、強いGVHDが出ない場合、免疫抑制剤をなるべく早く切り上げてドナーの細胞に頑張ってもらおうと思ってるとの事。それだけ再発の可能性が現実的に高いという意味かと思うと落ち込む。今はこんなに順調なのに、またある日突然地獄に突き落とされるという事か。最初から分かってた事だけど、それでも移植したら違う可能性があるかもと思い込みはじめていた。現実は変わらないんだと思うと一気に気が重くなった。

 

ドクターが言うには、ここ1年をどう生き抜くかが勝負になるそう。2年以降に赤ちゃん状態から免疫が少しずつ付いてくる。3年生き延びることが出来れば再発率が下がる。5年で完治。ここまでくると生き延びられるかどうかは運だ。

 

暗くて怖い話のあとは食事や生活に関しての説明と質問。移植後は日焼けNGなので帽子と日焼け止めが必須。皮膚が弱くなってるのでSPF25くらいが良いと。あー、これからもう生きてる間はビーチリゾートとか行けないのか。数年前に子供達とカンクンに行っておいて良かった、なんてしんみり思う。

 

色々怖い話しをされたけど、退院時に輸血が必要な人もいるのに、もうずっと輸血を必要としてなくて非常に順調だと伝えられる。そうだった。こんなに順調なんだから感謝しないと。不安を抱えて退院するのはこの病棟の人達はみんな同じだ。今は退院できる事を素直に喜ぼう。

10/20/2020 非常識な入院患者再び day 48

移植入院62日目

3,000歩

 

朝起きたら右足のくるぶし近くがヒリヒリと痛い。見てみたら赤く皮疹が出ていた。これもGVHDだろうか。皮膚に出るくらいが丁度いいとはいえ悪化すると生活に支障が出てくるので常にケアが必要だ。ドクターに慢性GVHDが心配だと話すと、私のしたハプロ移植は慢性GVHDが比較的出にくいものなのでそこまで心配しなくても大丈夫との事。それを聞いて少し安心。家に帰る心配が少し和らいだ。

 

退院の話しが出たので、退院後の生活についての質問を纏め始めた。主に食事関係。グレーな部分が本当に多い。これは病院やドクターによって制限の厳しさに差が出てくるそうなのでグレーなのは解決しないかもしれないが確認だけはしておきたい。

 

私が点滴なしの姿で歩いていると、たくさんの看護師さん達に声を掛けられる。みんな点滴が外れた事を本当に喜んでくれる。体調が悪かったり辛い時には励ましてくれ、体調が良くなると一緒に喜んでくれて肉体的にもメンタル的にも本当に親身にサポートしてくれる素晴らしい人達ばっかりだ。

 

今日は夜の歩行はなし。その代わりにコンビニに明日の朝ごはんのパンを買いに行った。すると聞き慣れた笑い声が聞こえると思ってふとイートインスペースに目を向けると、昨日から再入院してきた例のお騒がせ患者さん(案の定同室になった)が彼氏と思われる人とべったりくっついてイチャイチャしていた。びっくり。どうもずっと病室にいないと思ったんだよね。。面会禁止の意味って一体。。。相手の彼はスーツ姿で明らかに会社帰り。彼女は一時退院の時友達に会ったり電車に乗ったりしてたみたいだし、自分は元気だろうけど同じ病棟には免疫のない抗がん剤治療中の人もいる事ももう少し考えて欲しい。夜も何時間もデイルームを占領して電話でお喋りしてて、隣の個室はナースステーションの前だから重篤患者が入院してるはずなのに消灯時間もお構いなしで夜更かししてお喋り。コンビニで人と会うのはNGのはずだから看護師さんに伝えようか悩んだけど恨まれそうなのでやめておいた。さっさと退院しよう。